最近リモートワークをしている人が多いです。
うちの患者さんでも多いです。
うちでのパソコン環境はノートパソコンが多くてどうしても下を向いちゃうからか、すごく肩が凝るって話をしていたら、友達に「下を向くとアゴが出るんだよ~」といわれて。
確かに、スマホを見ている、ゲームをしている、PCを見るとき・・・下を向いてますよね。
本当に出るのですか?
実際に出ます。
どうして出るんですか?
頸椎(けいつい)の関係です。
一時的に下を向いているならいいのですが、四六時中下を向いていると出ます。
上を向くとアゴが引っ込みますよね。
下を向くとアゴが、出る。
(やってみる)確かに!
下アゴが出る、つまり受け口は昔はほとんどが遺伝・・・お父さんお母さんおじいちゃんおばあちゃん、周りに受け口の人がいたら自分も受け継ぐ可能性が高いと言われていたんです。
だけど近年は「環境的な影響が高い」という論文がたくさん出ています。
下を向くもそうだけど、頬杖をついているとかゲームをしているとか。
姿勢ってとっても大事で、前向きな人は上を向いている、うつの人は下を向いている傾向が強い。
曲にもありますね、♪上を向いて歩こう~って。
心理学的な事・・・私が勉強したNLPというに心理学よると、姿勢はすごく大事だと言われています。
うつを治すときに心理学者は「動き」から治すんです。
エモーション「emotion」って「e」を取ったら何になります?
モーション「motion」??
そうです、モーション、つまり「動き」なんです。
つまり、動きが感情を作っているという英語の語源、動きは感情を表しているんです。
例えば、気分悪いときはテニスをするとかジョギングするとかサッカーする・・・身体を動かすと下を向けないよね、上を向くしかない。
確かに(笑)。ジョギングは下を向いて出来ないですよね。
でも気分が晴れないと、どうしても下を向いてしまう。
なので、動きは心理学では大事といわれています。
アメリカで有名なアンソニー・ロビンスという人がいるんだけど、うつを薬で治すのではなく動きで治そうと。
アンソニー・ロビンス?
メンターですね。
メンター?
メンター(mentor)は指導者、助言者という意味です。
クリントン大統領やアンドレ・アガシ、マザー・テレサなどが困ったことがあった時に教えてもらってた。
先ほど出た、NLP(Neuro Linguistic Programing)は日本語にすると「神経言語学的アプローチ」なのね。
大統領とかって精神的に大変な面あるんじゃない?
アメリカでは心理学ってものすごく大事にされている。
動きは精神面と関係あるよ、という事。
目線を上げてみるのがいい。
そういえば私、リモートワークでずっとノートパソコンで作業していたいのですが、ある日肩に激痛が走って。
アメリカでも「デスクワークは立ってやろう!」というのが流行っている。
そうすると上を向いて血流やリンパの流れもよくなる。
現代社会ではパソコンを使って仕事をしなきゃいけないのはしょうがない。
実は受け口の割合が以前は4%だったけど、私の日々の診療をしている実感では5~6%と感じます。
下を向く生活が増えて受け口も増えた??
論文はないけど、受け口の人が増えている印象があるよ。
下を向くとベロが沈下するの。
ベロが沈下??
そうすると酸素がいかない、呼吸が浅くなる、前向きになれない。
気道確保は、アゴを上にするよね。
確かに。
下を向くとベロが沈下するので呼吸が浅くなる、集中力無くなる、イライラする、勉強効率が落ちる、うつになりやすい。
受け口の人は無呼吸症候群の人が多いです・・・僕の実感として昔はなかったけど子供でもよくある。
無呼吸用のマウスピースを入れて治したとしても、応急処置でしかない。
特に成長期である3~10歳の間のベロの位置はとても大事、下を向くと呼吸が出来なくなる。
子供も本当に下を向いている時間が長いですよね。大人も下を向いていますよね。
電車に乗ると、みんなスマホ見てるし。
私も人の事言えない。(-_-;)
逆に言うと上を向くシチュエーションがあるのかなと思っちゃいますね。
スポーツは上を向きますよね。
ジョギングするとか散歩するとか、自然にいればいるほど上を向く。
以前先生は「せめてスマホを見るときに上にあげてほしい」と言ってましたが、そういうことを意識したほうがいい事を知っている人があまりにも少ない、それに対してこんなデメリットがあるということももっと知られていないです。
子供の無呼吸とか、ベロの位置が下って呼吸が浅くなって取り入れられる酸素が少なくなるとか、主婦的には損しているなと思っちゃいます。
そうそう。
実感としてアトピーも関係あると思う。
酸素が不足すれば免疫力も下がる。
あと、女の子で前髪を垂らしている子は下を向きがちなので、もっと切ったほうがいい。
前髪が長いのは、今流行ってますよ~先生。なんなら男性ミュージシャンも前髪長いです。
前髪を切ると前向きになったりするのよ。
おでこを出しているのは自信の表れともいわれます。
そういえば、雑巾拭きがとてもいいんですよ。
あの廊下をダーッて雑巾がけするやつですか?
そうそう、下を向いて出来ないでしょう?
最近、出来ない子が多いらしいです、今モップとか便利なものがあるからね。
自分たちの生活から変えることが出来る。
例えば、洋式のトイレは足が付かないとブラブラして、下に向きがち。
和式は気張るやん、上を向くしかない。
でも和式のトイレも見直してほしいなとも思う・・・腹筋も鍛えられるし、日本の生活にいいところいっぱいあるんです。
反対咬合(はんたいこうごう:受け口)の予防にもなる。
姿勢が悪いことで腸が圧迫され、子供の便秘が多い。
昔あんまりなかったけどね。
あと口笛も吹けない、ベロがうまく使えない、口の周りの筋肉が弱っている。
あと舌打ちも出来ないって。
先生がふだんの診療で気が付いていること、いっぱいあるんですね。
お母さんは自分の子しか見ないけど、私はいっぱい子供診るから確かにそうかもね。
猫背が多いなと思います。
キャンプに行くとかいいよね。
確かに!もうぼちぼち出かけたいですよね~。
確かに、スマホを見せておけば子供がおとなしくしている。
罪悪感を感じているお母さんいっぱいいると思います。
せめて上を向いて見れる仕組みがあるといいよね。
子供の無呼吸って先生が診療している中で結構見るんですか?
反対咬合(はんたいこうごう:受け口)を治したら、めっちゃ治りますよ。
お母さんはそのことに気が付いている?
気が付いている人もいる、あと歯ぎしりしているって。
うちの子も一時期すごく歯ぎしりしていました。
今一緒に寝ていないから分らないですけど、一緒に寝ているお姉ちゃんが妹が歯ぎしりしているってこの間話していました。
それはイビキと違う形で出ているのかもしれないですね。
子供でもイビキしている子がいるけど、眠りが浅いんです。
昔の子は昼間いっぱい遊んですぐ寝ていたけど、今の子は眠りが浅いので朝起きても「眠い眠い」という。
眠りの質が落ちている。
食べながら寝ていたのにね。
なんだか昔の話ばかりで恐縮だけど。
「食育」ってよく言いますけど「息育(そくいく)」も大事ですよね。
ご飯は食べなくても死なないけど息できないとすぐ死んじゃいますよね。
そうそう!
息をする事に対して、もっと執着してほしいと思います。
そういえば「口呼吸はNG!鼻で呼吸しよう!」とあいうべ体操を提唱している今井先生が今日も昼テレビに出ていましたよ。
反対咬合を治すと、見た目や噛み合わせだけでなくて色々なよいことがある。
精神的なこととか成長の事とか。
僕は「3~4歳で治そう」と言っているんだけど、それくらいで治したら人生変わる。
例えば治療に50万円掛かったとして、将来うつになりづらい、質のいい呼吸が出来る、免疫力が上がる、と考えたらこれ以上ない子供へのプレゼントになると思います。
すごく大切な事、お金じゃない、と思います。
見た目的にも受け口で悩んでいる人が多いというのは、調べれば調べるほど分かります。
なので、そこはなるべく早く手を打って、比較的簡単に治るときにやったほうがいいですね。
受け口は、せめて7~8歳までには何かしらした方がいい。
うちも次女はマウスピースで受け口が治ったんです。
「あんなんで治るんかい?!」と思いながらやってました。
でも本当に治っちゃったので。
(詳しくは実際の受け口治療の進め方→https://ukeguchi.net/ukeguchi06/)
今でも不思議ですけど。
最初にベロの位置を変えてあげるのね。
通っていた歯医者さん、ベロの位置のことは説明してくれなかったです。
どうしてこのマウスピースで治るのかと聞いたら、筋肉のバランスの話をしてましたけど、正直言ってよくわからなかったです。
筋肉のバランスもあるけど、メインはベロの位置を変えることが目的です。
いろんな機能があるんです。
受け口がどうしてムーシールドやパラシールドというマウスピースで治るのか?を分かってないでやっているお母さんと子供が圧倒的に多いと思います。
先生みたいに説明してくれればいいんですけど。
反対咬合は「様子を見よう」と言われがちだけど、手遅れになることもある。
相談はタダなのでとにかく相談してほしいです。
先生のライフワークとしてぜひ啓蒙を続けてください。私もいろいろなところでピーチクパーチク言うようにします!
(笑)よろしくね。
インタビュー:2021/10/21